宅建の試験概要

宅建試験は、合格率等があまり変わらないことで有名でした。
しかし変化が全然見られないわけではありません。たとえば、平成26年は宅建という資格自体が突然名称変更されました。
長い間「宅地建物取引主任者」として定着していましたが、「宅地建物取引士」と、「士業」の仲間入りを果たしたのです。

このとき、宅建業法にはほかにもこまごまとした改正がありました。たとえば宅建になれない人の条件として、「暴力団員等」が追加されています。

また、宅建業法の第15条に以下の3点が追記されています。
・宅地建物取引士の業務処理の原則(第15条)
・信用失墜行為の禁止(第15条の2)
・知識及び能力の維持向上(第15条の3)


もっともこれらは、宅建に実際に受かって働きはじめてから関係するポイントばかりです。
受験者にとって、長期的にありえそうな影響として、合格率の低下を指摘する意見が一部から出されています。

宅建の合格率がすぐに低下するという意見を唱える人はめったにいないようですが、
確かに長期的に低下する可能性は考えられます。士業という言葉には、やはり格別のステイタスがあります。
宅建を士業化する理由について、宅建をこれまでより重要な資格、重要な職業として高めていく可能性を指摘する人は少なくありません

しかしそれは、宅建として実際に働けるようになったときは、大きなメリットになるのではないでしょうか? 
以上のポイントを眺めていると、これからの受験者は、できるだけ早く合格してしまうことが最善の策であることがわかるのではないでしょうか。
合格率が低下する前にパスしてしまえば、その後は士業化の恩恵にたっぷりとあずかれそうです。

これから宅建の勉強を始めるみなさんは、宅建の試験には、
不動産の基本的な知識や取引について問う試験、というイメージをお持ちかもしれません。

しかし宅建の学習で身に付く知識は決して不動産のことばかりではありません。
すでにお話ししてきましたが、宅建の学習では民法の基本的なことを学ぶことができます。

私としても、相続や遺書、時効、契約、代理、債権債務など、法律の基本的な内容を一通り学習できたことが大きな収穫でした。このページでは、宅建の試験科目4科目を勉強するとどのような知識が身に付くのが、具体的に見ていきたいと思います。


●権利関係(14問)
権利関係では、マイホームを購入したり、アパートやマンションを借りたりする時に、起こる可能性のある問題が出題内容となります。
たとえば、マンションを購入したのだけれど、約束の期日に建物が引き渡せてもらえない。
また、アパートを建て替えるために大家は入居者の退去を望んでいるが、引っ越しのこともあり借主としては、簡単に退去するわけにはいかない、など、権利関係で学習する内容には、実生活に身近なことがたくさんあります。
権利関係の内訳は、民法、借地借家法、区分所有法及び不動産登記法です。特に民法からの出題が多く、例年10題以上が民法から出題されています。民法の理解なしには合格ができないので勉強には熱が入ります。宅建の勉強をすると民法に詳しくなることには、そういう理由があるのです。


●宅建業法(20問)
宅建業法は、宅地建物取引主任者や宅建業者が、不動産を適切に取引する上で、守らなければいけないルールを定めています。その内容は、宅建業者の免許の申請制度や営業保証金について、また広告の制限や、契約書、報酬、罰則、制限事項、などについてです。宅建主任者として活動する以上、どの項目も詳しく把握しておく必要がありますが、不動産業界以外の方も、この科目を学習することで、不動産取引で注意すべき事項などを把握できるようになります。宅建業法は、内容は厳粛なものばかりですが、基本的には暗記科目であり、得点源にしやすいという特長もあります。


●法令上の制限(8問)
穏やかな住宅街に、突然高層マンションや葬儀場を建設されたのでは、住民の生活は破壊されてしまいます。また個人の方が自宅を増改築する場合にも、敷地内であれば好き勝手に建物を設計していいわけではありません。そのよう、一定のルールに従い、土地の造成や建物の建築を行うよう、国は多くの「法令上の制限」を設けています。
法令上の制限で学ぶ内容は、国土利用計画法、農地法、土地区画整理法、都市計画法、建築基準法、宅地造成等規正法、開発行為などについてです。
初学者の方はこれらの言葉を聴いただけで敬遠されてしまうかもしれませんが、内容は決してむずかしいものではありません。数値などを正確に暗記することで、得点しやすい科目でもあります。


●その他の分野(8問)
「税・その他」は全8問出題で、税法、鑑定評価基準、地価公示、住宅金融支援機構、景品表示法、統計、土地、建物などから出題されます。この科目は、出題内容が固定化しているわりには、総じてみなさん苦手にしています。私もそうでしたが、一つひとつのテーマが広範で手がまわらず、時間切れになってしまうのです。得点しやすい税金の問題だけは確実に拾うとして、全体では、半分正解できればよしとする、割り切りがあってもいいかもしれません。

宅建試験に合格しただけでは、宅地建物取引主任者にはなることはできません。宅地建物取引主任者になるには、宅地建物取引主任者資格試験に合格し、その試験を行った都道府県知事の登録を受け、宅地建物取引主任者証の交付を受ける必要があります。
少しいかめしい言い方になってしまいましたが、受験資格等から順序立てて理解していけばそんなにむずかしいお話しではありませんので、ここで整理をしてみましょう。

●受験資格
年齢・学歴・国籍などの制限は一切ありません、誰でも受験できます。ちなみに平成20年度の試験は、最年少合格者が15才で、最高齢合格者は79才でした。まさに、だれでも受験できる試験といえます。

●試験日までの日程
宅建試験は通常、7月初旬に願書が配布され、7月下旬までに願書受付、そして10月第3日曜日の試験という日程で行われます。試験は全国各都道府県の会場で一斉に行われます。試験時間は、午後1時から3時までの2時間、出題数は50問で、すべて全国同一です。

●試験の形式
出題形式は4肢択一式で全50問。4つの選択肢の中から正解を1つ選び出すマークシート方式で行われます。記述式や論文式ではありません。

が、2時間で 50問を解答するわけですから、単純に計算すると、1問を2分24秒で解答しなければならないので、けっしてやさしいものではありません。

●試験科目
宅建の試験は、大きく分けて4つの分野から出題されます。以下に平成21年度の試験を踏まえ、科目と出題数を整理してみます。
(1)権利関係(14問)
(2)法令上の制限(8問)
(3)宅地建物取引業法(20問)
(3)その他の分野(税金2問を含む8問)

●試験の一部免除制度
この制度は、宅地建物取引業に従事してはいるが、宅建の資格を持っていない方のための制度です。宅建業法に基づく「指定講習」の課程を修了し、スクーリング(2日目)の最終時限に行われる「修了試験」に合格すると、修了試験に合格した日から3年以内に実施される宅地建物取引主任者資格試験において、問題の一部(例年5問)が免除されます。

●合格発表日
原則として、12月の第1水曜日に、都道府県ごとに発表されます。

●受験費用
7,000円

◆宅建建物取引主任者の登録
宅建試験に合格した上で、以下の3つのいずれかの条件を満たすと、宅建建物取引主任者として晴れて登録することができます。

(1)試験に合格し、宅建建物取引業の実務に2年以上従事している
(2)試験に合格し、国土交通大臣の指定する(財)不動産流通近代化センターが行う「実務講習」を受けている
(3)国や地方自治体により設立された法人で、宅地・建物の取得、交換、処分に関する業務に2年以上従事している

試験合格前後に関係なく、通年で2年以上宅建の実務経験のある方は、登録可能ということです。
また2年以上の実務経験のない方のために(2)の実務講習が用意されています。実務講習は約1か月の通信講座+2日の演習+修了試験等で、修了することができます。

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